子どもの目の問題について

学習につまずく子どもの見る力

~視力がよわいのに見る力が弱い 原因とその支援~

私が普段リハビリしている子どもの中には、課題を遂行することが難しい原因の一つとして「目の問題」がある子どもが多いように感じている。物の見方に癖がある、追視が上手くできない、視線が合わないなど多様な現象があるが、このような子どもは日常生活において、「感」物事の遂行や動作を行なっている子が多くいる。子どもが環境に適応する力は計り知れないことと、発達において獲得する動作や身体感覚で代償的に視覚の問題を補っていることが多いのではないだろうか。そんな疑問の中でこの書籍に出会った。今回のこの書籍を紹介すると共に小児地域リハビリテーション勉強会の告知をさせて頂きたい。

この書籍によると、眼鏡を使用していない子どもで裸眼視力0.7未満の者は幼稚園で6.1%、小学校で18.8%、中学校で40.1%、高等学校で45.8%と予想以上に多くの子どもが眼鏡を作るなどの対応をしなく、視力低下のまま放置されているようだ。

1mの距離で「視力0.2」が必要な文字は、5m離れると「視力1.0」が必要ということ

第1章3項「見える」ために必要なさまざまな「見る力」

1mの距離で「視力0.2」が必要な文字は、5m離れると「視力1.0」が必要

上記のことは教師が黒板の前で見ている視力0.2の文字は、教室の後列に座っている子どもにとっては視力1.0が必要な文字であることを意味するそうだ。

更に、上記の事実は静止視力での評価であるが、普段の動作の中や他者との関りでは、動体視力の評価を同時に行なうことが重要である。この書籍では動体視力についての定量的な評価方法の記載はないが、私は動作の中において眼球運動や身体の反応で動体視力を評価している。例えば、ボールを掴むという動作(キャッチボール)ではボールの大きさや投げる速さでどの程度の眼球運動を評価することができる。さらには、身体の連動(目と手の協調)を評価することができる。

私が担当している子どもの中には眼鏡を作ったことにより、落ち着いて先生の話をきくようになった子どもや縄跳び等の複雑な動作もクリアすることができた子どもが少なくない。なるべく早い段階で目の評価をすると共に、目の問題を解決するということは、子ども発達を促進する重要な要素であると考えている。

更にこの書籍の知的障害と屈折異常というコラムでは、二者の相関関係についても触れられている。

眼科では、手間のかかるわりに収入に結びつきにくい小児の診察は敬遠されやすく、小児眼科医の減少が指摘されるが、知的障害児や発達障害児の屈折異常や眼疾患をスクリーニングし、診断・治療できる体制が急務とある。

コラム:知的障害と屈折異常

確かに、親に目の問題を指摘すると眼科を紹介して欲しいと言われるが、知的障害児や発達障害児の受け入れを行なってくれる眼科を全く知らなかった。しかし、小児理学療法学会で、視能訓練士の大貫二三恵先生に出会い障害がある子どもを受け入れてくれる眼科を紹介することができた。

そんな大貫先生をお迎えして行う勉強会のインフォメーションは下記の通りです。

無料で開催していますので、是非ご参加ください。

第3回 勉強会 子どもの発達で気になる目の問題

2020.1/24 19:00~ 講師:慶應義塾大学 自然科学研究教育センター 共同研究員

大貫 二三恵先生(視能訓練士)

申し込みアドレス:https://forms.gle/bGW86CrshKE45dFw7